ラ・フェラーリ VS マクラーレンP1 / ハイブリッドスーパーカー対決
最も伝統ある英国の自動車雑誌といえば「CAR」だろう。その電子版で「フェラーリ」ラ・フェラーリと「マクラーレン」P1のハイブリッドスーパーカー同士を比較している。
世界限定499台、車両価格は1億6000万円と伝えられているラ・フェラーリ、その性能も超弩級だ。V型12気筒6.3リットルエンジンは最高出力800ps、最大トルク700Nmを発生させる。さらにF1参戦で得た技術をフィードバックした2モーター式のハイブリッドシステム「HY-KERS」により、最高出力963ps、最大トルク900Nmにまで性能を高める。驚くことに排出ガス性能は約40%も低減させながら0-100km/h加速は3秒以下、最高速度は350km/hに達する。
いっぽうP1の生産予定台数は375台とラ・フェラーリより少ないが、車両価格は約9700万円(日本での販売価格)と6割ほどの金額で購入できる。V型8気筒3.8リットルのツインターボエンジンから、最高出力は737ps、最大トルク720Nmを発生させ、「IPAS」というやはりF1での経験を活かしたハイブリッドシステムを採用。モーターでアシストすることで最高出力916ps、最大トルク900Nmにまで性能を高めることが可能。0-100km/h加速は2.8秒、最高速度は350km/hという数値はラ・フェラーリの性能に匹敵する。
「CAR」のテスターによるP1とラ・フェラーリのハイブリッドスーパーカーの比較だが、ラ・フェラーリに軍配が上がった。ハイブリッドといえどもエコカーとは違い、モーターは最大出力と最大トルクを上乗せするための存在で、主役はやはりエンジンだ。この点で素早くスムースに回転が上がる官能的なV型12気筒エンジンを積むラ・フェラーリが選ばれた。またP1の美点にフルブースト時のワイルドな加速感を挙げている。
<text : 坪谷 直哉>
画像/動画出典:YouTube