バイク × 食の美味しい関係(BMW × ジョアン)

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バイクや車の運動性能を表す言葉に「人馬一体」という表現がある。馬との巧みな連携で自分の手足のように操ることをいう。それはバイクや車が無い時代、その役目を担っていたのが馬であったことの名残だろう。

ワイルドな風貌を持つ「BMW」R 1200 GS Adventureのパニアケースに、清々しい森のような彩りを配した「ジョアン」のサンドウィッチを収めて、「人馬一体」を体感するツーリングに出る。

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最新技術と電子制御が盛り込まれたエンデューロモデル
R 1200 GS Adventureの大容量の燃料タンクや風貌から、西部開拓時代に活躍していた「アメリカン・クォーターホース」という馬を連想した。厚みがある広い胸は大容量の燃料タンク、筋肉質でがっしりとした体躯にR 1200 GS Adventureの姿が重なった。因に今日、「アメリカン・クォーターホース」は優れた瞬発力も併せ持つことからウエスタン競技の場で活躍をみせているという。

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2014年、BMW社よりデビューを果たしたエンデューロモデルがR 1200 GS Adventureが、4代目となり革新的なモデルチェンジを果たした。1989年に発表されたR 100 GS PDから継承されたボクサー・エンジンが遂に水冷式となった。これまで油冷で行っていた冷却方法が水冷となり、総排気量1,169 cc、水平対向2気筒・4バルブエンジンから、最高出力125ps、最大トルク125N・mを発揮させる。また驚くことにエンジンとトランスミッションが同じハウジングに共存することで、エンジンオイルがトランスミッションまでも潤滑させるようになった。また、長らくボクサー・エンジン車に貼られていたアイドル禁止のコーションステッカーが、このモデルでは見当たらなかったことからも進化を感じた。

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R 1200 GS AdventureのベースとなっているR 1200 GSとサイズを比べると、全長が50mm長い2,255mm、全幅が45mm広い980mm、全高が40mm高い1,450mmそして、シート高は40mm高い890mmとなっている。燃料タンクの容量は、10リットル多い30リットル。この数値をみるだけでも大きいが、R 1200 GS Adventureではパニアケースを装着するためのステイが標準装備されていることから、パニアケース(撮影車両はノンオリジナル)やトップケースを装備することが多いだろう。その場合はさらに大きくなる。立ち寄った駐車場では、周りに多くのリッターバイクがいたが、その「山」のような存在感に迷う事なく探し出す事ができた。

「山」のように大きいR 1200 GS Adventureだが、ダイナミックESAが、サスペンションを地形や負荷状態に合わせて自動調整することで、素人にも玄人並みのオフロード性能を楽しむことができる。またトルクに満ちたエンジンフィーリングは扱い易い。撮影車両はデフォルトでは少々高いシート高を、アンコ抜きしたことで足付きが良くなっていた。最新技術と電子制御が盛り込まれて一新したことで、安定感がもたらす安心感が増していた。その余裕からなのか、「トレインスポッティング」で初主演、「スター・ウォーズ」ではオビ役を務めた人気俳優のユアン・マクレガーが、GSで大陸を横断するドキュメンタリー映像が脳裏に映っていた。

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老舗ベーカリー「ジョアン」によるサンドウィッチ専門店
フランスのル・マン近郊出身のローラン・ジョアンが、1942年にパリのモンパルナスに開店した老舗ベーカリー「ジョアン」。日本では1983年に銀座三越に開店。当時「ジョアン現象」と呼ばれる人気ぶりだった。

その「ジョアン」が新たに手掛けたのが、サンドウィッチ専門店「サンドウィッチリージョアン」。サンドウィッチというよりも、その断面はテリーヌのように美しい。ちなみにサンドウィッチ専門店は銀座三越のみの限定店舗。10種類以上のサンドウィッチのなかから、「ロールハムチーズ」、「アボカドとエビブロッコリーサンド」そして「ロースカツサンド」の3種類を選んだ。パンには、しっとりとして口溶けの良いジョアンの代表的な食パン「パンカレ」を使用したことで、具材の美味しさが引き立っていた。

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R 1200 GS Adventureと「人馬一体」となり(小さな)冒険を味わい、周りの自然と同調するかのような彩りを放つ「ジョアン」のサンドウィッチに満たされた今回のツーリング。両者に共通するのは非日常的な世界観ではないだろうか。などと秋らしく感慨を巡らすツーリングとなった。

<問い合わせ先>
サンドウィッチリージョアン

<text : 坪谷 直哉 photo : 丸山 昭二>

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