マクラーレンと対面して大喜び / 少年の願いが叶う

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米国ニューヨーク州ロングアイランドに住む、車が大好きなダグラス・グリメット。なかでも一番のお気に入りはマクラーレンだという。幸運にも僅か7歳でマクラーレンに乗る機会を得て、嬉しさのあまりに興奮する様子が愛らしいと話題になっているが、その反面動画が配信された理由には、ある理由が存在した。

2013年12月フロリダのディズニー・ワールドに、ダグラスとその両親そして弟で訪れていた。その旅行は世界最大のボランティア団体「メイク・ア・ウィッシュ」によってアレンジされていた。彼らの目的は「難病と闘うこどもが持つ夢の実現の手伝いをすること」。というのもダグラスはその年の5月、急性リンパ性白血病と診断をされていた。

フロリダ滞在中、ダグラスが「マクラーレンが見たい」と言ったことから、両親が彼の願い叶えるために選んだのは、親戚が勤務する「ディミット・オートモーティブ・グループ」というマクラーレンを扱うディーラー。そして事情を汲み取ったディーラーの好意によって、ダグラスの願いが叶うことになる。

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ダグラスが見たいと切望した「マクラーレン」MP4-12Cは、V型8気筒、総排気量3.8リットルのエンジンをツインターボで加給することで、最高出力600PS、最大トルク600N·mの性能を誇る。また、マクラーレン社がF1参戦から得た技術も惜しみなく採用されている。長年の研究により結実したカーボンファイバーシャシー技術の「カーボン・モノセル」を採用し、車両重量は約1.3tと軽量化に貢献している。まさにF1技術や最新技術を満載したロードゴーングカーと言えるだろう。

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家族とディーラーを訪れ、憧れのMP4-12Cと対面して終始興奮気味の小さなゲスト、ダグラス。この日、マクラーレンTシャツとキャップ姿でキメた彼は、「アストンマーチン」V8ヴァンテージ・ロードスターや「フェラーリ」F430、「ベントレー」コンチネンタルGTにも同乗し、自動車評論家然に感想を述べた。また、ディーラーのスタッフから、マクラーレンについて聞かれると「マクラーレンのルックスがカッコいいんだよ。これでアニマルキングダム・ハリウッドスタジオにこれで行きたいな」と語る姿が微笑ましい。

ここまでは、以前にも似たような事があったように思うが、実は物語には続きがある。急性リンパ性白血病は、今日では治療をすれば90%の生存率が期待できるのだが、ダグラスの場合、化学療法などの治療を2年以上行わなければならず、その治療代も高額なため家族には相当な負担を強いることになった。ダグラスの父はニューヨーク市警察のスキューバチームに在籍、母は歯科アシスタントをしていたが、彼の看護のために職を離れたことで金銭的なサポートを必要としていた。グリメット家とその後も連絡を取り合っていたディーラーのスタッフがその事情を知り、「Donations for Douglas」というオンラインでの寄付を、家族に代わって募ったのだ。そしてこの動画もそのために配信されている。

<text : 坪谷 直哉>
出典:duPont Registry™ Tampa Bay
画像/動画出典:YouTube

http://youtu.be/2rvEur1xUIM

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2014-10-06 | Posted in エンタメ, クルマ  

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