エットーレ・ブガッティをパリで披露 / ヴェイロンのファイナルエディション
10月2日〜19日に仏パリモーターショーのなかで、「ブガッティ」ヴェイロン16.4・グランスポーツ・ヴィテッセをベースにしたファイナルエディション、「エットーレ・ブガッティ」が披露された。
ブガッティ社に貢献したヒーロー達に敬意を示した「レジェンド」プロジェクトでは、過去5回に渡りスペシャルモデルを発表してきたが、今回で第6弾を迎えついにファイナルエディションとなった。そして最後を飾るのに相応しい人物として、ブガッティの創業者「エットーレ・ブガッティ」が選出された。
エットーレ・ブガッティは、世界最速のオープントップ・モデルで知られるヴェイロン16.4・グランスポーツ・ヴィテッセをベースに、自動車史におけるアイコン的存在であり、王者とも呼ばれている1932年製「タイプ41・ロワイヤル」へのオマージュを込めて製作された。
かつてのタイプ41が「イン・ヤン・カラー・スプリット」と称する陰と陽に分けたカラーリングをボディに採用したように、エットーレ・ブガッティも手磨きされたアルミパーツとダークブルーのカーボンファイバー製ボディによって再現している。ホイールはタイプ35に装備されていたホイールデザインをモティーフにしているほか、タイプ41では、フード・オーナメントとして存在した「ダンシング・エレファント」が、室内のリア・センターボックスカバーに移動している。そして、蹄鉄をモティーフにしたフロントグリルやリアの「EB」エンブレムにはプラチナが奢られている。
海外メディアcarscoopsによると、ヴォルフガング・ドゥルハイマー氏(ブガッティCEO)が顧客について語っている。「ベントレーの平均的な顧客は、車を8台所有しています。我々ブガッティの平均的な顧客は、車をおよそ84台、ジェットを3 機、ヨットを1艇持っています。」このコメントを聞けば約3億2000万円もする高額車が、20台に満たない数とはいえ完売したことに頷ける筈だ。
<text : 坪谷 直哉>
画像出典:SportsCarOnVideo